僕の母は安い正社員やパートなどを転々としながら僕と妹を育ててくれました。
母子家庭でした。
以前60歳を迎えた母が、今後貰える年金について書かれた資料を見せてくれました。書類に書かれた金額を見て愕然としました。年金の受給額だけではとうてい暮せませんし、母には老後の蓄えもありません。
これはどうしたものかと当時は思ったものの、パッと目の前に突然現れた問題意識は日々の生活に流されてしまっていました。
先日、「老人漂流社会」という本をAmazonのKindleで読みました。
本の中に登場するのは普通の生活をすごしていた人たちばかりです。普通に暮している人や家族に囲まれている人でも、何かのキッカケで介護施設を転々とせざるを得なくなってしまい、孤独のなかで亡くなっていく・・・そんな事例や高齢化社会が抱える問題などがこれでもかと出てきます。
自己責任では片付けられない深刻な問題です。
老後の問題は少しずつ訪れるケースもあれば、色々な問題が一気に押し寄せて突然始まるケースもあります。可能性の低い事をあれこれ考えて準備しすぎて、身動きが取れなくなるのは本末転倒ではありますが、ある程度の備えや心構えは必要です。
この本を読んで、母の老後が非常に心配になりました。母の年金はそれだけで生活するには到底足りないため、僕がサポートする必要がありますし、いずれ何らかの施設にお願いする事になるでしょう。
僕の収入にも限度がありますので、今後どのようにして母を支えて行けば良いのかをそろそろ計画しなけれはならない時期になってきたのかもしれません。